今日が第4回目の結婚記念日になる訳だが、思えば長い付き合いになるね、ポピー。
本当にポピーには感謝をしても、しきれない。
いつも俺を優しく迎えてくれて、団長さんには感謝していると何度も言ってくれるポピーだが、本当は俺の方が言わなきゃならないんだ。
ポピーにいつだって、俺は救われているんだよ。
あのな、ポピーがもしも悲しんでいたなら、一緒に泣いてあげるからな。
あのな、ポピーが凄く嬉しい顔をしたら、微笑んであげたい。
あのな、ポピーがもしも道に迷ったなら、一緒に悩んであげるな。
そして、俺にできる何よりも大切な、言葉は愛してる！！！
2016年度のバレンタインカード。
初めてポピーが俺にくれたチョコレート。
そして、初めての俺へのメッセージ。
これからもポピーのことを、ずっと傍に置こうと決めた日のことだ。
あの頃の俺は、今よりは少しだけ若かった(笑)。
2016年度のクリスマスカード。
俺大爆死(笑)。
まだこの頃は付き合って間もない二人だった訳だが、もう愛の告白を受けることとなってしまった。
新婚生活中とは言えども、まだ俺も覚悟を決められずにいたのだろうか。
こんなものをもらってしまったら、俺は理性も何もかもをかなぐり捨てて、一目散にポピーを抱き締めに行くしかないじゃんかよぉぉぉぉぉ……。
2017年度のバレンタインカード。
おおっ、今回のポピーは割と積極的だな(笑)。
新婚生活にも慣れてきたのか、俺への好意を素直にぶつけてくる。
しかし、ポピーは強いな……一人でいても、俺を思うだけで寂しくならないなんて。
俺なんて、出張でポピーに会えない日がくると、ホテルで涙が出そうになってくるのに……。
2017年度のクリスマスカード。
何だろう、2016年度の頃の控えめな雰囲気のポピーメッセージに戻ったことで、ちょっと安心したと言うか何と言うか……。
やっぱりポピーは、そんなに積極的じゃない方が良いのかも知れないね。
彼女は穏やかに俺を包み込んでくれる、大きな海のような存在とでも言うべきなのだろうか。
本当は俺が彼女にとっての海になりたいものだが……。
まだまだ吾輩は未熟者……ただひたすらに、精進を続けるべし！(誰だ)
2018年度のバレンタインカード。
内緒の込めた想いとやら……私には分かる、分かるぞぉぉぉぉぉおおおおお！！！！！
しかし、それを敢えて言う必要もあるまい。
私とポピーは、言の葉を交わさずとも、お互いに通じ合っている夫婦故な。
それでも、私からの言の葉をどうしても聞きたいと言うのであれば、少し照れてしまうが、いつだって貴女に伝えようではないか。
真夏の夜の蛍が如く、静かに貴女の耳元で囁こう。
言葉にしなければ、伝わらないこともたくさんあるとは、良く言ったものだな。
2018年度のクリスマスカード。
おおっ、また少しだけ積極的なイメージのメッセージ。
まぁ、こういうポピーも悪くはないだろう。
でも、ポピーはいつだって、俺の身体の心配をしてくれるのだな。
こんな老体の老騎士団長であっても、まだまだ若い男共には負けられん。
ポピーを奪おうと向かってくる輩は、ただひたすらに返り討ちにするだけだ(笑)。
2019年度のバレンタインカード。
やっぱりポピーは、こういう控えめなメッセージが一番だと思う。
花言葉の感謝を添えてくれるのも、俺はとっても嬉しいよ。
だけど、やっぱり感謝は俺の花言葉にしておいてもらいたい。
ポピーが思っている以上に、俺はポピーのことを好きになってしまった。
いつまでも一緒にいてほしいと懇願するポピー以上に、俺の方が置いて行かれたくないって不安になってしまうんだ。
きっとポピーが他の男とイチャイチャ幸せそうにしていたら、俺は発狂して激怒するよりも前に、絶望に暮れて、生きる意味を失くしてしまうのだろう。
その瞬間に……俺という存在が、この世から消滅してしまいそうだ。
何だ、結局のところ、俺もポピーも似た者同士って訳だな。
お互いに置いて行かれたくないから、こうやって愛を囁き合って、ここに確かに愛があるのだということを確かめ合っているんだ。
全く……馬鹿な話だぜ……。
まぁ、ポピーも不安なのだろうが、俺だって、これから先のことを考えると、そりゃあ不安で仕方がない。
ポピーを信じていても、心変わりが怖いのさ。
俺は一途な男だから、絶対に他の女に浮気はしないだろうが、それでもポピーにとっては不安なのだろう。
人の心ってのは、全く以って、難しいもんだよなぁ……。
それでも、俺はポピーと明日を……未来を生きてゆこう。
いつか離れ離れになる運命にあったとしても、今、この時を忘れずにいたいのさ。
この先、何があるかは分からない。
だが、どんな辛い世界の闇の中でさえ、きっと貴女は輝いていると信じている。
だから、恐れずに前に進みたい。
行こう、ここから……始まる未来へと！！！
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